世界中の鉄道の、地味~なところを中心に。
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パリ・シャルルドゴール空港からパリ市内へ行くときに利用する電車がRER B線。
そのRER B線で活躍しているのが1980年(昭和55年)から製造されたMI79系電車だ。
MI79系はパリメトロも運行するパリ交通公団RATPの車両で、フランス国鉄SNCFに同型車のZ8100系がある。
RER B線自体、パリ北駅を境に北部がSNCFの路線で、南部がRATPの路線となっている。
両社が同型の車両を保有して相互乗り入れを行っているのだ。
車内の写真がボケてしまい申し訳ありません。
横2+2列のボックスシートが並び、ドア横には補助席も備わる。
そしてかつて1等席が設定されていた名残りで、ドア横に仕切り壁のある車両もある。
動画はパリ北駅に入線するMI79系電車の8両編成。
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パリ近郊を走るトランジリアンの主力は電車列車だけど、路線によっては電気機関車が牽引する客車列車も残る。
ただしその運行形態は終点で機関車の付け替えをしないプッシュプル運転。
これで電車列車と同じように短い時間で折り返して行かれる。
写真の車両はBB17000形電気機関車。
交流25000V用の電気機関車で、1965年(昭和40年)から105両が製造された。
トランジリアン・パリでは最古参の電気機関車であり、徐々に新型電気機関車に置き換えが進んでいる。
後ろに連結されているのはVB2N系客車。
1975年(昭和50年)から製造された最後尾に運転台が付く2階建て車両だ。
そう言えばこの客車、一度紹介していました。
こちらは色違いのBB17000形電気機関車。
女の子の写真にEn voyageと書かれた塗装で、文字を直訳すると「旅行」。
電気機関車版広告車両といったところでしょうか。
後ろに連結されていたのはRIB(Rome inox banlieu)系客車。
このシリーズの客車は1960年(昭和35年)から製造が始まった。
車高の低い車体が特徴で、片側3箇所の両開き扉が付く。
現在は初期車が廃車され、1970年(昭和45年)以降に製造された車両が残る。
これも近いうちに全車廃車されるそうだ。
動画はパリ・サンラザール駅に入線するBB17000形+RIB系の客車列車。
入線する途中でフランス国鉄の放送チャイムが聞こえます(個人的には「さすが芸術の国!」と思うチャイムです)。
こちらの駅はヴェルサイユ宮殿の玄関口ヴェルサイユ・リヴ・ゴーシュVersailles-Rive-Gauche駅。
RER(イル=ド=フランス地域急行鉄道)のC線が発着し、パリ都心からの観光客が大勢利用している。
開業は先日紹介したトランジリアンの駅より1年遅れて1840年(天保11年)。
江戸時代から鉄道網が築かれていたとは・・・。
RER C線はZ8800形やZ20500形などの2階建て車両が使われる(写真はZ8800形)。
ただ、観光列車としては車内が薄暗く、特に夜は雰囲気が良くないので要注意の路線だ。
最後にPorchefontaine駅から終点ヴェルサイユ・リヴ・ゴーシュ駅まで、2階席からの車窓を動画でどうぞ。
ヴェルサイユ宮殿にほど近いヴェルサイユ・リヴ・ドルワットVersailles Rive Droite駅。
ただしこちらの駅に観光客の姿は見られません。
それはヴェルサイユ宮殿に更に近い位置に別の路線の駅があるから。
なお、この駅の開業は1839年(天保10年)!
日本ではこの2年前、天保8年に大塩平八郎の乱が起きたというような時代。
ヴェルサイユ・リヴ・ドルワット駅に発着するのは、パリ都心のサンラザール駅とを結ぶトランジリアンL線。
フランス国鉄SNCFが運行する近郊列車だ。
トランジリアンL線では1976年(昭和51年)から1979年(昭和54年)にかけて製造されたZ6400形電車が使用される。
このときは4両編成で走っていたけれど、時には2本繋げた8両編成でも走るようだ。
車内には横2+2列のクロスシートが並ぶ。
座席の背ずりに付いた手すりの形がオシャレです。
こういうのがさすが芸術の国フランス!と感じるところ。
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