世界中の鉄道の、地味~なところを中心に。
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「エアコン付き」2等寝台車があれば「エアコン無し」2等寝台車もある。
14系寝台車の隣に連結されているのがそのエアコン無し2等寝台車だ。
車体は鋼製で裾が丸く、ドアは手動(このスタイルが座席車を含めタイ国鉄の在来客車で一番多いタイプ)。
座席車と外観が似ているからか、鋼製寝台車には窓上にタイ語で「2等寝台車」と書いてある(多分・・・)のが特徴。
日中は窓を全開にして(それでもかなり暑いけど)タイの各地を走っている。
その窓は1段下降窓で日除けに2段上昇式のアルミ製ヨロイ戸が付く。
車内はエアコン付き2等寝台車と同等の設備だが、その古さは否めない。
座席はかなりへたっていて、ベッドにしたときの寝心地は少し悪い。
そして夜になってベッドをセットするときには窓が閉められてしまうけど、ドアが開いているので風通しは意外と良い。
夜の下段寝台の中は↑↑のような感じ。
2005年(平成17年)2月まで東京~下関を結んでいた寝台特急「あさかぜ」。
運転終了後、「あさかぜ」で使用されていた24系25形客車は海を渡ってタイにやってきた。
先にタイに来ていた14系客車と違い側面のステンレス帯が残されたうえ、黄色帯が追加されている。
運用では14系寝台車と同じエアコン付き2等寝台車として使用中。
車内の寝台は14系のようなガラス戸は付けられず、日本で走っていたときのまま。
通路側の折りたたみテーブルも現役だ。
それから寝るときは奥の窓際に置かれた茶色のマットを使用するので、寝心地はタイの方が上。
ベットメイクも客室乗務員がやってくれるのでJR時代より快適な夜行列車の旅ができるかも(乗り心地は・・・?)。
そして「あさかぜ」に連結されていた特殊な客車もタイに来ていた。
14系座席車の隣に連結され留置していた色褪せた客車はスハ24形客車。
その外観の特徴はパンタグラフが付いていること。
これは他の客車のサービス電源を供給するために12系客車を改造、客室はラウンジにされて「あさかぜ」に組み込まれた。
日本では架線から電気を取り入れて他の客車にサービス電源を供給していたけど、現在のタイ国鉄に電化区間はない。
タイではいったいどのような用途で使用するつもりなのだろう。
タイ国鉄の客車で一番最初に紹介するのは日本からやってきたブルートレイン。
2004年(平成16年)に14系客車がタイ国鉄に入線した。
そのとき軌間1067mmから1000mmに改軌され、塗装も変更された。
塗装の変更は正面ならすぐわかるけど、側面の青色も日本時代より少し明るくなっている。
寝台車は「あかつき」などで使用されていた15形がメインで輸出されたが、14形も少数含まれる。
15形と14形の違いは、15形は2段寝台で登場した形式で正面が角ばっている。
14形は3段寝台で登場したあと2段寝台に改造され、正面が15形より丸い。
そしてタイに来た14系寝台車はエアコン付き2等寝台車として運用され、在来車より少し高い料金が適用される。
寝台は日本時代とほぼそのままで、「寝台内は禁煙」なんていう日本語も。
しかし一番大きく変わったのは通路側。
ガラス戸が取り付けられて個室風になった。
JRでも同じような改造をされて運用されている車両もあるけど、この改造はタイで行われたもの。
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