世界中の鉄道の、地味~なところを中心に。
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サンフランシスコにあるケーブルカーのもう1つの路線がCalifornia Street線。
こちらの路線の車両はPowell-Hyde線・Powell-Mason線よりも大型で、運転台も両側にある。
そのため線路の終端にはターンテーブルが無く、終点に着くとそのまま折り返していく。
さて、その運転台だけど、あるのは大きなハンドルだけ。
このハンドルを動かして地中を走るケーブルを摑んだり放したりして車両が動くのだ。
そのためケーブルカーに乗る運転士のことをグリップマンと呼ぶ。
そのハンドルの下の部分は床に大きな穴が開き、地中のケーブルと繋がっている。
この重たそうなハンドルを前後に動かすのは相当な体力が必要らしい。
グリップマンは体全体を使って車両を動かしたり停めたりしている。
たまたま遭遇したこの車両、乗客がまったくいません。
よく見れば前面に大きな布がかけられ、そこには「TRAINING」の文字。
運転教習中でしたか!
ところでPowell-Hyde線とPowell-Mason線には数種類の塗装の車両が走っている。
これは各年代での塗装を再現したもの。
上の写真の車両は1984年(昭和59年)以降に採用された現代の塗装。
この黄色の塗装は1893年(明治26年)から1902年(明治35年)の頃のもの。
The Market Street Railway Companyという私鉄時代、走る路線によって塗装を変えていたそうだ。
この黄色はPowell-Mason線のカラーだった。
この緑色の塗装は1960年(昭和35年)から1982年(昭和57年)の頃のもの。
サンフランシスコのケーブルカーが廃止か存続か揺れていた時代の塗装だ。
最終的には存続が決定し、1982年から1984年(昭和59年)まで運休して再生工事を実施、現在に至っている。
都心部では地下鉄並みの線路を走るMuniメトロも地上区間のほとんどは昔ながらの路面電車。
一番新しいTラインの停留所には高床ホームがあるけど、その他の路線のほとんどは低床ホーム。
中には道路から直接乗り降りする停留所もある。
だけどMuniメトロの電車のドアにはステップがありません。
超低床電車ならまだしも、この電車の床の高さは通常タイプ。
高床ホームにはちょうどいいけど、併用軌道の区間に入ったら・・・。
でもそんな心配は無用!
併用軌道の停留所ではステップがある!
このステップ、普通に考えるなら停車中に操作して現れそうだけど、その操作は日本では考えられない時期。
ステップはドアの内側(客室内)にあるのに、走行中に動かしてしまうのだ!
運転士が放送で「ステップ ダウン」と言うと警報音が鳴ってドアの前の床が下がっていく。
ステップが現れる様子は動画でどうぞ。
かつてサンフランシスコ市内に網の目のように路線を張り巡らせていた路面電車。
他の都市と同じように衰退していったけど、残った路線の都心部を地下化して復活を遂げた。
Fラインが走るマーケットストリートの地下に「Muniメトロ」と呼ばれる地下路線に路面電車が乗り入れている。
開通したのは1980年(昭和55年)で、6つの定期系統と1つの臨時系統が走る。
駅設備は地下鉄と同等で、高床式のホームがあり、自動改札機も備わるほど。
最初に導入した車両はすでに引退し、現在は2002年(平成14年)からボーイング社で製造された2両連接車が運用中。
車内はセミクロスシートで、プラスチック製の座席が並ぶ。
乗務員室とは完全に仕切られるけど、地上区間を走るときには仕切り窓を開けて運賃収受を行う。
地上区間に出ると駅に改札口が無いもんで・・・。
動画はEmbarcadero駅に入線するNラインの電車。
このNラインだけは2両連接車を2本連結して運転されている。
完全に地下鉄の駅ですね。
ちなみにこの下にはBARTの駅もあります。
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